スクール
TOP文化・福祉政策によるアートプロジェクト、観光産業と結びついた芸術祭、活況を呈するアートマーケット、プログラムの多様化がすすむ美術館などによって、身近に感じられるようになってきた現代アート。そのなかでも、強い輝きを放ちながら豊かな感性でこの時代や社会を照らし、わたしたちの知的好奇心をくすぐる作品や展覧会、芸術運動、潮流について、プロフェッショナルとともに考えを深めます。2025年度は、7つの基礎コースと選択制の視点のプール16レクチャーを開講します。領土や資源をめぐる争いが絶えず、気候変動による異常気象や被災の知らせが途切れることなく、移民や難民が移動しつづける一方で、パンデミックによって遅れた分を取り戻すかのように加速する経済活動に彩られるポストコロナの時代に、アートはどう関わりなにを問うのでしょうか。
基礎コース
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アートヒストリー(AH)
「現代アートとはなにか」という問いに向き合うため、過去200年の芸術を同時代の動きとともに考えます。
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アーティスト(Ar)
表現者の思考と技術が社会とどう関係づけられるのかについて、実践とディスカッションでさぐります。
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ライティングA/B(WrA/WrB)
作品や展覧会を見て考えたこと、またふだん疑問に感じていることを文章にして伝える方法を学びます。
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リーディング 空間とはなにか?(ReS)
抽象的でとらえにくい「空間」という概念を、哲学者や人類学者の考えをたよりに紐解きます。
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ラディカルな歩行と表現の可能性(ReW)
人間が生まれてはじめて獲得した移動手段「歩行」について、社会学的また人類学的にとらえ直します。
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関係性をめぐるアートの現在地(ReR)
人やモノ、場、非人間をめぐるアートの実践の現在地について、関連するテキストを読み、考えます。
視点のプール
視点のプールは、現代アートと同時代の関係について、一歩踏み込んで考えるための選択制レクチャーです。アートの実践、アートとケア、時代の転換期に、アートは?、作ることを真剣に考える、4つの視点16レクチャーを開講します。
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アートの実践
美術館の代謝と変容 / インディペンデントで生きる道 / 美術館へ行こう / キュレーターの思考と実践
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アートとケア
ダンスと身体とケアについて / アートをコレクションし、伝えること / 他者への気づかいとアートのかたち / エコロジーとアートの実践−地球のケアを考える /
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時代の転換期に、アートは?
「仮説的」絵画とマイクロポップ−2000年代の絵画における一側面 / ゲームから読み直すシュルレアリスム / フルクサスと不可能なゲーム / 表現の自由はどこに−個が光る大正時代の芸術
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作ることを真剣に考える
ゆめのかたち−歴史実践のための覚書 / ポストコロナと変容するアート / 造形とはなにか−ゾフィー・トイバー=アルプを中心に / 歩いて出会う世界を表現すること
ゲスト講師
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池田佳穂
インディペンデント・キュレーター
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遠藤薫
美術家
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兼松芽永
研究者/芸術の人類学
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沢山遼
美術批評家/武蔵野美術大学准教授
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志賀理江子
写真家
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砂連尾理
ダンサー・振付家/立教大学現代心理学部映像身体学科教授撮影:草本利枝 -
田口美和
タグチアートコレクション共同代表
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中尾拓哉
美術評論家/芸術学
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平野到
埼玉県立近代美術館 副館長
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桝田倫広
東京国立近代美術館 主任研究員
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百瀬文
美術家
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森弘治
美術家
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森田浩彰
美術家
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尹志慧
国立新美術館 特定研究員
基礎コースと視点のプール以外のプログラム
オンラインで学ぶ現代アートの講座 アートト・オンライン 2025を開講!
「2020年代の世界を現代アートから読み解いてみよう!」全5回2-3月開講水曜日 19:30 – 21:00
詳しくは、プロジェクト「アートト・オンライン 2025」よりご確認ください