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リーディング アート、モノをめぐる思考とゲーム(Re G)

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アート、モノをめぐる思考とゲーム(Re G) 定員10名 全5回

2024年10月〜12月 火曜日19:15〜21:15

人間とモノの関係は、いかにアートになるのでしょうか。マルセル・デュシャンが芸術を視覚から言語の領域へ、またシュルレアリストたちが偶然性や無意識へと関心を向けたとき、彼らはモノをどう意識し扱ったのでしょうか。既製品をめぐって展開するアートについて、実際に手を動かしながら彼らの作品を支える考えをさぐります。すべての回は中尾拓哉が担当します。

マルセル・デュシャンの思考とレディメイド

10月8日(火)19:15 - 21:15

講師:中尾拓哉


はじめに、デュシャンがどのようにレディメイドの概念を着想したのか、絵画との連続性から考えます。「「芸術」でないような作品をつくることができようか」とメモに綴り、三次元世界を超えた四次元について思索を深めた時期に、レディメイドは誕生しました。「選ぶこと」にまつわるデュシャンの思考を紐解きます。

マルセル・デュシャンの思考とチェス

10月22日(火)19:15 - 21:15

講師:中尾拓哉


絵画とレディメイドを結ぶデュシャンの発想には、チェスが重要な役割を果たしました。フランス代表のチェス・プレイヤーとして活躍したこの人物が「つくること」は「選ぶこと」だと打ち出したのです。従来の美術史の外側に広がるデュシャンの創造世界へとご案内します。

レディメイドをめぐる思考と行為のストレッチ

11月5日(火)19:15 - 21:15

講師:中尾拓哉


デュシャンの思考とレディメイドの選択方法を学んだ後、実際にレディメイドを選んでみましょう。単にモノを「選ぶこと」がいかにしてアートとして成立しうるのか。現代アートのパラダイムシフトとなる「つくること」と「つくらないこと」の間に込められた「創ること」の問題について実践的に考察します。

シュルレアリストたちの思考とファウンド・オブジェ

11月19日(火)19:15 - 21:15

講師:中尾拓哉


「レディメイド」と「ファウンド・オブジェ」、どちらもモノを「選ぶこと」でアートとして成立させる方法として知られています。しかし、デュシャンにとっての「選ぶこと」とシュルレアリストたちにとっての「選ぶこと」は異なるものです。ひとつのモノを通じて広がる芸術的交流の領域について比較検討します。

モノから世界を見る方法をさぐる

12月3日(火)19:15 - 21:15

講師:中尾拓哉


シュルレアリストたちの思考とファウンド・オブジェの選択方法を学んだ後、実際にファウンド・オブジェを選んでみましょう。彼らが「超現実」と呼んだ世界は、私たちの現実と連続するものです。シュルレアリスムの遊戯を通じて世界の捉え方を考え、まとめとして現代アートにおける遊びについて議論します。