アートト

芸術から時代の転換を読む

スクール

第一次世界大戦が芸術に落とした影

6月30日(日)14:00 - 16:00

講師:小澤慶介


1914年から4年間つづき、戦場はもとより日常生活をも巻き込んで展開した第一次世界大戦と芸術の関係について迫ります。人間の非理性と非合理を明らかにしたといわれる戦争によって、芸術はどう変わりその時代の何を表したのでしょうか。全体を捉えにくい戦争の表象に向かった画家フェリックス・ヴァロットンやウィリアム・オーペン、また戦後の荒廃した社会を表したジョージ・グロスやオットー・ディクスなどに触れながら考えます。

コレクティブが開くアートの可能性

9月7日(土)13:00 - 15:00  

講師:小澤慶介


アーティストなどが集まって活動するコレクティブについて考察します。ドクメンタ15のディレクターを務めたインドネシアのルアンルパやデンマークのトランポリンハウスをはじめとしたコレクティブは、美術館やギャラリーからなる制度があるからではなく、むしろその手前で創意工夫を凝らしながらコミュニティーづくりをしています。他の誰もやらないけれどやった方がぜったいにいいし楽しいという思いに駆られた活動に、きっと元気と勇気をもらえるはずです。

エコロジーとアートの実践

9月21日(土)16:00 - 18:00 

講師:小澤慶介


地球環境が悪くなりはじめたといわれる産業革命の時代まで遡り、エコロジーとアートの結び目について概観します。分解と循環に関わる実践が必要不可欠であるエコロジーにアートはどう向き合ってきたのでしょうか。ボニー・シャークやハンス・ハーケなどの1970年代の取り組みからはじまり、スーパーフレックスやピエール・ユイグなどの現代の実践に触れながら考察します。

自由を求めて 大正時代と芸術

10月5日(土)16:00 - 18:00

講師:小澤慶介


日本において近代国家が形づくられた時代、国権と民権あるいは権力と自由のはざまで個としての芸術家はどのように揺れながら表現に向かったのでしょうか。大震災、都市と地方、外国の前衛芸術、大震災などをキーワードに、今和次郎や小川芋銭、宮沢賢治、村山知義などが持って取り組んだ実践から、きらりと光る表現とそれを支える考えや態度について見つめ直します。