アートをめぐる「関係性」の現在地(Re R) 全5回 定員10名
2023年9月〜2023年11月 火曜日19:15〜21:15
ニコラ・ブリオーの『関係性の美学』から
年以上、さらにコロナ禍を経た今、「関係性」をめぐる実践や議論も多様に展開しています。その現在地とは?ティム・インゴルドの『生きていること』などのテキストに触れながら、美術館やギャラリーでの発表や評価を前提とせず、作ること表現することそのものを要とする創作について考えを深めます。すべての回は、兼松芽永が担当します。
アートをめぐる「関係性」の現在地(Re R) 全5回 定員10名
2023年9月〜2023年11月 火曜日19:15〜21:15
ニコラ・ブリオーの『関係性の美学』から
年以上、さらにコロナ禍を経た今、「関係性」をめぐる実践や議論も多様に展開しています。その現在地とは?ティム・インゴルドの『生きていること』などのテキストに触れながら、美術館やギャラリーでの発表や評価を前提とせず、作ること表現することそのものを要とする創作について考えを深めます。すべての回は、兼松芽永が担当します。
9月19日(火)19:15 - 21:15
講師:兼松芽永
「関係性」をめぐる議論は、何らかの基準に基づいて人やものごとを分類すること、それらの関わり方に類似や差異を見出して特徴を捉えることにはじまります。インゴルドの「人類学とは何か」を読みながら、親族や贈与・儀礼などへの人類学的視座の変遷を振り返りつつ、アートにおける「関係性」を考える糸口を探ります。
10月10日(火)19:15 - 21:15
講師:兼松芽永
特定の場を共有する人やものごとの関わり方を組み替える試みとしてのアートやアート・プロジェクトとは、改めてどのような実践なのでしょうか。ブルーノ・ラトゥールの「社会的なものを組み直す:アクターネットワーク理論入門」を読みながら、特定の場で起きている現象の把握や説明のあり方について考えます。
10月24日(火)19:15 - 21:15
講師:兼松芽永
インゴルドは点と点を結ぶ直線を示すネットワークと対比して、対峙しているものごとや環境と共に関係が複雑にもつれ合うさまを「メッシュワーク」と名付けています。テキスト「生きていること」を読みつつ、日本やインドネシアでの集団的な表現実践をたどり直します。
11月7日(火)19:15 - 21:15
講師:兼松芽永
生活世界からものづくりや表現実践を眺めると、美術と工芸、手習いと美術教育、パフォーマンスと民俗芸能などの分節化からこぼれ落ちる、豊かな関係のもつれあいの存在に気づきます。新潟でのフィールドワーク事例もとに、生活者としてのアーティストという観点から、他者と共に在る表現実践について考えていきます。
11月28日(火)19:15 - 21:15
講師:兼松芽永
これまでのテキストや議論を振り返るとともに、コロナ禍で強いられた現場の変化やそれらについての議論を紹介しながら、アートにおける「関係性」の現在地とこれからについて自由にディスカッションします。