作品のプレゼンテーション
6月1日(日)10:00 – 13:00
講師:森弘治、小澤慶介
受講生がこれまでに制作してきた作品のプレゼンテーションを行います。何を考えて、どのような素材や形式を選び、どのように展示したのかをわかりやすい言葉で伝えることを心がけます。受講生それぞれの関心やその表現の展開のしかたを講師や他の受講生と分かち合います。
制作動機と表現の関係を自己分析する
6月15日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
受講生がそれぞれ感じている、みずからの強みと弱みについて意識化し分析します。表現や作品の動機ははっきりしているか、それらの表現への展開方法は適切か、作品が照らし出そうとしているものを意識しているかなどを起点に、受講生の課題やその克服する手立てを検討します。
同時代に対する視点や関心をさぐる WS
6月29日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
同時代の社会に対する関心や視点を明らかにするため、新聞を使ったワークショップを行います。気になる記事や広告、イメージ、言葉を切り抜いて並べ、受講生たちの関心の相関関係について把握します。他の受講生たちとの共同作業とディスカッションをとおして、同時代への理解を深めつつそれに対する視点を獲得します。
同時代のリアリティから表現を考える
7月13日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
同時代に対してみずからが持った関心について、さらに深く掘り下げてとらえます。新聞によって伝えられていることは実社会においてどのような状況や局面で目にすることができるのか、またそれらの関係はどう考えられるのかを意識しながら、現場に出向いてリサーチをすすめ、その結果を持ちよりディスカッションします。
表現の種から作品を構想する
8月3日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
獲得した関心や視点を表現へと展開する方法をさぐります。それらは、どのような表現形式や素材を選べばより多くの人々に伝えることができるかを意識しながら、試作を持ちよります。みずからが慣れた方法を疑い、必要に応じて新しい形式や素材に挑戦しながら実験を重ね、さらにディスカッションをとおして表現を磨いてゆきます。
作品のボディーの構成要素をとらえる
8月17日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
関心や視点から表現を展開し、さらに作品化するとき、それはどのような思考に裏打ちされているのかをもう一度確認します。なぜその作品をこの時代に作るのか、そして誰に届けるのか、そのためにはどのような素材や表現形式を選択するのか。これらの一貫した関係が作品の質につながってくることを意識しながら、作品化の手前でねばり強く検討します。
新作のプレゼンテーション
9月21日(日)10:00 – 13:00
講師:森弘治、森田浩彰、小澤慶介
前半で取り組んだ表現を発表します。同時代に対する関心や視点から表現へ展開する方法、またその過程で選択した表現形式や素材の理由を明らかにしながら、わかりやすい言葉で伝えます。講師や他の受講生からのフィードバックを受け、作品の次なる段階へ向けた課題を見極めます。
「空間」から作品を考える
10月5日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
「空間」とはなにかについて考えを深めます。作品が展示される空間をはじめ、美術館やギャラリーといった制度的な空間、またそれを支えている社会的な空間の関係を読み解くことで、作品の意味内容はより豊かになる可能性があります。哲学者や社会学者の考えや「空間」を成立させている要素をうまく使った作品を紹介しながら、受講生の作品を強化する方法をさぐります。
空間を読み解く力をつける WS
10月19日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
屋外に出て社会空間を読み解くワークショップを行います。空間は、あたりまえのようにそこにあるのではなく、関わる人や政治・経済状況、天気・気候などの要素によって刻々と変化しています。空間を成立させている見えない力に心を配りながら、街や環境を読み直す思考実験をします。
空間を成立させている要素から作品を検討する
11月9日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
作品と空間の関係によって作品の見え方が変わってくることについてディスカッションをとおして考えます。同じ作品でも美術館や廃墟、オフィス、産業遺構、病院で見せるのでは意味が違ってくることは想像することができるでしょう。空間を成立させている力学を意識することで、意図がより明快になるような作品の展開方法をさぐります。
作品から展示空間へ
12月7日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
受講生が取り組んでいる表現から展示のための空間について考えます。それは、ギャラリーや美術館などのすでに与えられているように見えるアートのための空間を前提としないこと。制度に合わせるのではなく、表現しようとしていることが求める空間を検討する上で、参考になる作品や展覧会、議論なども紹介します。
展示空間で作品をよく見せるために
12月21日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
コースをとおして取り組んでいるリアリティの追求とその空間への展開の関係について、受講生の制作に触れながらディスカッションをとおして掘り下げます。壁の高さやつくり、照明、鑑賞者の動線や予測される鑑賞体験、作品の展示位置などを意識しながら、作品が伝えようとしていることが鑑賞者に届くような展示方法を検討します。
新作のプレゼンテーション
2026年1月11日(日)10:00 – 13:00
講師:森弘治、森田浩彰、小澤慶介
前半と後半をとおして制作した作品のプレゼンテーションを行います。同時代に対する関心を表現にどう展開し、作品としてどのように空間で見せるか。この一連の関係を意識しながらわかりやすい言葉で伝えます。講師や他の受講生からのフィードバックを得て作品の修正やさらなる発展の可能性を見極めます。
自立したアーティストになるために
2026年1月18日(日)10:00 – 12:30
講師:森弘治、小澤慶介
課題があるから制作をするのではなく、同時代の社会に対して持っているみずからの問題意識から作品づくりをしてゆくこと、またそれに必要な考え方やスキルについて確認します。