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アーティスト(Ar)

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アーティスト(Ar) 定員10名 全14回

2024年6月〜2025年1月 日曜日10:00〜12:30

※プレゼンテーションの回は9:30〜12:30

この時代や社会において表現することの動機を客観的にとらえ、作品へと展開する方法についてディスカッションとプレゼンテーションをとおして学びます。なんとなく作るのではなく、なぜ作るのかを意識しながら思考と表現のつながりを確かなものにします。受講資格は特になく、作品を制作していればどなたでも受講することができます。すべての回は、美術家の森弘治と小澤慶介によって行われます。一部で美術家の森田浩彰をゲストに迎えます。

作品のプレゼンテーション

6月2日(日)9:30 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


受講生がこれまでに制作した作品のプレゼンテーションを行います。制作動機と表現の関係についてわかりやすい言葉で伝え、関心とその表現への展開方法を講師や受講生たちと分かち合います。

制作動機と表現についての自己分析

6月16日(日)10:00 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


6月16日(日)10:00 – 12:30  講師:森弘治、小澤慶介 初回のプレゼンテーションを受け、各受講生の制作における強みと弱みを分析します。この時代に、なぜ、何を、誰に向けて作るのか。また、作る上でどの表現形式や素材を選択し、展示へと展開できるのか。課題を把握するとともに、それらを克服する手立てを考えます。

同時代のリアリティをさぐる WS

6月30日(日)10:00 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


同時代に起きていることに対する関心や視点をさぐるため、新聞を使ったワークショップを行います。興味をもった記事や見出し、広告、イメージなどを切り抜いてマッピングし、それらがどのようにつながっているのかを考えます。他の受講生の意見や視点も取り入れながらマッピングを広げつつ「同時代」への理解を深めます。

同時代のリアリティから表現を考える

7月21日(日)10:00 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


前回のワークショップを経て、関心をもったことから表現への道をさぐります。メディアに掲載された出来事の実情はどのようになっているのか。各自、それらの背景や関連する出来事を調べたり現場に出向いたりして、メディアには表されていない部分を補いつつ関心を広げます。

表現から作品を考える

8月4日(日)10:00 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


獲得した関心や視点を表現へと展開するとき、どのような形式や素材を選べばより受け手に伝わるかを検討します。同じテーマを扱うにしても、絵画や写真、映像など選ぶメディアによって伝わることの質や速さが変わってきます。メディアの特性から、表現したいことを作品へと展開する方法を見極めます。

作品のボディーを構成する要素を考える

8月18日(日)10:00 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


作品化する上で、思考と表現方法が一貫しているかを検討します。ある表現がよくできていても、それを支える思考が安定していないとその質を保ちつづけることが難しくなることも。思考の過程で検討したことを整理しつつそれらと表現とのつながりを議論して練り上げます。

新作のプレゼンテーション

9月8日(日)9:30 – 12:30

講師:森田浩彰、森弘治、小澤慶介


前半で取り組んだ表現を発表します。同時代に対して持った関心や視点をどのように表現へと展開したか。思考と表現形式や素材の選択がどのように関係しているのかについてわかりやすい言葉で伝えます。講師や他の受講生からのフィードバックを受け、次の段階へ向けた課題の見極めをします。

「空間」から作品を考える

9月29日(日)10:00 – 12:30 

講師:森弘治、小澤慶介


作品の意味内容を深めるために、「空間」とは何かについて考えます。美術館やギャラリーなどアートにとってはあたりまえの空間ですが、それは常に何かの目的や意図によって成り立っていると考えられそうです。そうした「空間」の力学をうまく使った作品例を見ながら、空間から作品について考えはじめます。

空間を読み解く力をつける WS

10月6日(日)10:00 – 12:30 

講師:森弘治、小澤慶介


社会空間を成立させている見えない力を読み解くワークショップです。空間とは、ただ漠然とそこにあるのではなく、法律や規則、慣習などによって成り立ち、また面積や借料など数値化されて捉えられるもの。そうしたことに意識を向けて街をとらえなおしてみる思考実験です。

空間を成立させている要素から作品を検討する

10月20日(日)10:00 – 12:30 

講師:森弘治、小澤慶介


展示空間との関係から作品を検討します。設置される場所や空間によって作品の意味が変わることがあります。美術館やギャラリーだけではなく、廃墟や廃校、産業遺構、郊外などの場所や空間の力学を踏まえ、作品の意味がより引き立つような展開方法をさぐります。

作品から展示空間へ

11月10日(日)10:00 – 12:30 

講師:森弘治、小澤慶介


引きつづき、作品と展示空間の関係から受講生の作品について検討します。受講生の制作の参考になりそうな作品やプロジェクトを紹介し、それらがどのように作品として成立しているのかを議論をします。アートの制度を前提とするのではなく、作品にとって最適な空間や展示とは何かをさぐります。

作品と展示空間の質を高めるために

12月8日(日)10:00 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


前半で取り組んだ同時代に対する関心と表現の関係を踏まえつつ、それを具体的に展示空間へと展開する方法についてディスカッションをして掘り下げます。壁の位置や高さ、色、動線、照明の当て方などに気を配ることによって、作品の質が総体的に際立つ展示を検討します。

新作のプレゼンテーション

2025年1月5日(日)9:30 – 12:30

講師:森田浩彰、森弘治、小澤慶介


前半・後半をとおして取り組んできた作品のプレゼンテーションを行います。一連の制作過程と作品についてわかりやすい言葉で伝えます。講師や他の受講生からのフィードバックを受け、さらなる修正や展開の可能性を見極めます。

自立したアーティストになるために

2025年1月19日(日)10:00 – 12:30

講師:森弘治、小澤慶介


問題意識を持ち、自ら進んで作品を制作しては世に問いつづけるアーティストになるために、受講生の到達度と残した課題について再確認します。