アートト

アーティスト(Ar)

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アーティスト(Ar) 全14回 定員10名

2023年6月〜2024年1月 日曜日10:00〜12:30

※プレゼンテーションの回は9:30〜12:30

同時代に対する考えや視点を客観的にとらえ、作品へと展開する方法について、ディスカッションとプレゼンテーションをとおして学びます。漠然と作品を作りつづけることから抜け出し、アーティストとして自立した活動を目指す方におすすめです。受講資格は特になく、作品を制作していればどなたでも受講することができます。すべての回は、美術家の森弘治と小澤慶介によって行われます。また、一部で美術家の森田浩彰をゲストに迎えて行います。

作品のプレゼンテーション

6月18日(日)9:30 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


受講生がこれまでに制作した作品についてプレゼンテーションを行います。制作の動機や素材や形式の選択、また展示の方法などのポイントをおさえて、できるだけ具体的に作品や活動について伝え、受講生の関心や特長を講師や他の受講生と分かち合います。

制作動機と表現についての自己分析

7月2日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


初回のプレゼンテーションを経て、受講生は自らの強みと弱みを客観的に把握し分析します。制作動機やその言語化、表現への展開、素材や形式の選択、展示方法などのポイントを確認し、コースで取り組む課題の見極めを行います。

同時代のリアリティをさぐる WS

7月16日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


今、世の中では何が起きていて、受講生はどのようなことに関心があるのか。これを確かめるために新聞をつかったワークショップを行います。気になる記事をどう読み解くか。さまざまな出来事を選択・整理することで、同時代に対する視点を浮かび上がらせます。

同時代のリアリティを表現へ

7月30日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


3回目のワークショップをとおして明らかになった関心を表現に展開する方法をさぐります。具体的な出来事や現象、広告宣伝は、同時代の社会の何を表しているのか、またそれらをどのような視点で切り取ると表現に展開できるのかを検討します。

表現の種から作品を構想する

8月6日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


同時代に対する視点をより深めるために、現場に出向いてみたり関連する資料を調べてみたりしたことを共有し、話し合います。新聞には書かれていない知識や情報、また現場で得られる感覚などによって視点を膨らませ、表現へと展開する方法を見極めます。

作品を成立させる要素を考える

8月20日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


表現へと展開するときに選択する要素について考えます。同時代に対する視点を深めるために調べたことを整理するとともに、表現をする上での形式や素材の選択、また具体的な制作方法をさぐります。馴れた表現形式を自明のこととせず、自らが伝えたいことに沿って表現をとらえ直します。

新作のプレゼンテーション

9月17日(日)9:30 -12:30

講師:森田浩彰、森弘治、小澤慶介


前半で取り組んできた表現をプレゼンテーションします。自らの問題意識を明確にし、それと表現形式との関係に気を配りながら平易な言葉で伝えます。その後、他の受講生や講師からフィードバックを受け、さらなる展開の可能性を検討します。

「空間」とは何か

10月1日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


空間とは何かについて理解を深めます。作品の空間、作品が展示される空間、またそれらを包み込む社会空間。作品をめぐる空間はいくつもありますが、ではそれらの力学を踏まえることで、作品の意味は強まったり弱まったりします。ふだんはあまり意識することのない空間の概念から、作品をとらえ直します。

空間の読解力をつける WS

10月15日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


空間の成り立ちについて考えを深めるため、実際に屋外に出てワークショップを行います。目の前に広がる空間を当たり前のこととせず、誰かがそのように仕向けているのではという疑いを持ちながら見はじめるとき、その成立背景と力関係がぼんやりと浮かび上がってくるでしょう。各受講生が撮り集めた空間のイメージから、空間とは何かについて具体的に考えます。

空間を成立させている要素から作品を考える

10月29日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


同じ作品であっても、それを展示する空間が違えば見え方も意味も変わります。空間の来歴や記憶、関わる人や共同体の力関係を踏まえながら成立させている作品の例を紹介しながら、作品と空間の関係への理解を深めつつ、受講生の作品制作についても検討します。

作品から展示空間へ

11月12日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


ギャラリーや美術館にとどまらず、廃墟や廃校、産業遺構、史跡、荒野など、さまざまな展示空間を想定しながら、受講生の作品の展開の可能性についてディスカッションをとおして見極めます。作品を空間との関係で自由に考えることで、作品に潜んでいる意味や力を見出す試みです。

展示空間で作品をよく見せるために

12月3日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


作品を展示する空間やそこで見せる方法について、ディスカッションをとおして考えます。制作動機と表現形式の関係の強度が高くても、最終的な展示方法によってはそれが半減してしまうことも。壁のサイズや塗装、照明、床の質感、音の伝わり方などに気を配りながら、最適な展示について検討します。

新作のプレゼンテーション

2024年1月7日(日)9:30 -12:30

講師:森田浩彰、森弘治、小澤慶介


前半・後半をとおして制作に取り組んできた作品のプレゼンテーションを行います。同時代に対する視点から表現を展開し、作品としてどう成立させたのか。また、展示をする際は、どこでどのように見せるのか。それらの一貫性を心がけながら、決められた時間内で作品について伝えます。プレゼンテーションの後、他の受講生や講師からフィードバックを受け、さらに展開の可能性をさぐります。

自立したアーティストになるために

2024年1月21日(日)10:00 -12:30

講師:森弘治、小澤慶介


アーティストとしての自立した活動を目指すために、受講生の作品制作における到達度と展開の可能性の見極めを行います。自ら問題意識を表現をとおして世に問いつづける、そのようなアーティストになるための次の一歩をともに考えます。