アートト

グローバルスタディーズ

スクール

誤訳と誤読から見える世界

7月24日(日)13:30-15:30

講師:荒木悠


翻訳が開く世界の構えを《The Last Ball》や《密月旅行》などの作品に触れながら考えます。言語と言語、または文化と文化の「あいだ」をとり持つ翻訳。しかしそれは、意味を十分に伝える透明な通路ではなく、むしろ途中で意味がこぼれ落ちてしまうような細く険しい道なのかもしれません。意味や音を取り違えたりすることが、かえって世界の複雑さを豊かに表すとき、アートはそれをどう扱うことができるのでしょうか。

飛ぶ体、飛ばない体

9月17日(土)16:00-18:00

講師:森元庸介


16世紀の宣教師ルイス・フロイスは、日本の能楽師たちが俯き、まるで落とし物を探すように舞うということに驚きました。西洋の踊り手は高く舞い上がろうと一生懸命なのに…。この小さな証言を、文化的な相違の問いに帰着させるのでなく、わたしたちがスタンダードとして受け容れた西洋的なダンス観、身体観を改めて「おもしろがる」きっかけにしながら、身ぶりやダンスを、規範や儀礼性との関わりで考えるための筋道を探ってみたいと思います。

大陸のあいだ、国のあいだを表象する絵画について

11月6日(日)13:30-15:30

講師:桝田倫広


絵画は、この複雑で一言で言い表すことのできない世界をどのように表すのかについて考えます。それは、写真や映像、インスタレーション、パフォーマンスなどさまざまなメディアがあるなかで、市場で取引されやすいという理由はさておき、それでも絵画という表現手段を選ぶとしたら、という問いに向き合うことにもなりそうです。ピーター・ドイグをはじめ、クリス・オフィリやリネット・イアドム・ボアキエ、マーク・ブラッドフォードなどの作品に触れながら、現代の絵画の存在理由に迫ります。

境界に触れ、境界を超える(border, edge, fringe)

11月27日(日)13:30-15:30

講師:沢山遼


人間は線を引く生き物です。その線は、物事の内と外を分割する境界となると同時に、あちら側とこちら側をわける、排除と包摂の原理ともなります。ゆえに、境界とは、(国境線がそうであるように)そこで複数の場の力学が衝突し干渉する、闘争と紛争の地帯ともなってきました。戦争を引き起こす線と、画家が引く線は、同じものではありません。が、まったく異なるものでもないかもしれない。本レクチャーでは、場や空間が存在する以上、あらゆる場に存在する、境界、縁、接線が、芸術的な実践においてどのように機能してきたのかを探ります。